さて、学校がスタートしたところも多いかと思います。みなさん定時で帰ることができていますか?
消毒作業に追われたり、予定の変更などで、なかなか帰れない人もいるのではないでしょうか?
さて、今回は、時給を上げる方法について記事にしました。
教員の時給計算
時給を上げる方法をお伝えする前に、教員の給料を時給で換算してみましょう。
基本的に教員は時給で働いてはいません。毎月決まった額が通帳に振り込まれます。
(講師の方などは時給で働いている方もいらっしゃいますね。)
ここでは、交通費や住居手当などの手当の支給、所得税などの控除をされた額を含め、毎月30万円支給されていると仮定します。
(ちなみに私は通帳に30万円も振り込まれていません。。。)
1日の勤務時間が通常7時間45分だとして、20日勤務だと、毎月155時間勤務していることになります。
7時間45分×20日=155時間ですね。
30万円を155時間で割ると・・・
300,000÷155=1935.483・・・
先生方の時給は約1935円となります。
お!なかなか高額ですね。
東京都の最低賃金が現在1013円なので、それと比べるとなかなかの額をもらっているかと思います。
ちなみに1013円×155時間だと157015円になります。
毎月どれぐらい働いていますか?
さて、みなさんは毎月何時間時間外労働をされていますか?
毎月30時間、50時間、多い人では100時間と時間外勤務をしている人もいるでしょう。
朝6時に学校にいき、仕事をしている方もいますし、23時まで学校に残るなんていう先生も中にはいらっしゃいますよね。
土日に学校に行って仕事をしている先生、部活を受け持つ先生もいますね。
先生たちって残業代出るの?
そんな教員の給料は毎月ほとんど変わりません!残業代もつきません!
(4%が教職調整手当としてついていますが、これは残業代ではありませんし、固定です。増える見込みもありません。詳しくはこちらの記事をご覧ください。また、以下の計算は部活動の手当に関しての計算は除いてあります。)
それなのに、記事のタイトルの「時給をあげる」とはどういうことなのでしょうか。
それは・・・・・
働く時間を短くすること
です。
え?そんなのはサギ?
ごめんなさい。確かにそうかもしれません。
実際の時給は上がるわけではないので、サギと言われればサギかもしれません。
腹がたった方は、以下の記事は読まなくても大丈夫です。気を悪くしてしまってすいません。
ただ、せっかくここまで読んでくださったですから、あと少しだけお付き合いください。
きっと納得していただけると思います。
時給を上げるってどういうこと?
先ほども記しましたが、公立教員の給料はほぼ固定です。残業代はありません。
働けば働くほど時給は下がっていきます。
例えば、先ほどと同じように
月30万円支給されていたとして、正規の労働時間が155時間。
それに時間外が30時間だとしましょう。すると計算式は
300,000円÷(155+30)時間=約1621円
45時間の時間外労働があれば、
300,000円÷(155+45)時間=1500円
100時間の時間外労働があれば、
300,000円÷(155+100)時間=約1176円
となります。
どんどん下がっていきますね。
もちろん、この給料は30万円が基準になっていますので、
大卒の給料を多めにみて25万円だとすると、もっと下がります。
若手が時間外労働を100時間したとすると、
250,000円÷(155+100)時間=約980円
なんと、東京都(1013円)・神奈川県(1011円)の最低賃金を下回ってしまいました。
これはひどいですね。
「崇高な使命」を持つ教員の給料が最低賃金以下とは。
「絶えず研究と修養に励む教員」の給料が最低賃金以下とは。
おっとこれは、教育基本法 第9条の
「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。」
のことですよ。
つまり、時間外労働をすればするほど、自分の労働の価値・対価は下がっていくのです。
そして、その労働は「自主的なもの」とされています。
「自主的に自分の給料を下げる。」
それで良いのですか?
計算してみると・・・
今回は実際に計算してみてわかる時給のお話でした。
勇気がある人は給料が入ったら、計算してみてください。
あなたの時給がわかります。あなたの労働の対価がわかります。
忙しいを理由にしてはいけない時代がきています。
自分の価値を自分で下げてはいけません。
危険な仕事には手当がつくように、
責任ある仕事には高い給料が支払われるように、
時給(換算)の高い仕事にはそれだけの意味があります。教員の給与も、時間通りに働くものであれば、悪いものではないはずです。
注※給与の低い仕事に価値がないと言っているわけではありません。介護・保育などの分野はもっともっと手厚くしていくべきだと思っています。
最後に
今回、私が声を大にして言いたいこと
「自分の時給を自分で下げるな。」
です。これだけです。
そのためにも
・職務に専念! ・無駄な仕事はしない!
・業務の支援、自分が早く帰るなどの雰囲気作りなど
・業務の精選、空き時間の取りやすい人事体制など
方法・支援はいくらでもあります。
定時で帰ることは悪いことではありません。
申し訳ないと思っている方も多いかと思います。しかしそんなことはないのです。
定時に帰ろうとすることで効率的に物事を進めようとしているわけですから。何も悪いことではないです。
この記事を読んだ次の日からでも変えられます。
働き方を変えて帰るのです。一緒に取り組んでいきましょう。
先生方は崇高な使命を持っています。きっとできますよ。