『菊池省三の話し合い指導術』
今日紹介する本はこちらです。
学級での話し合い!
この本はこんな方におすすめです
①話し合い活動をどのようにしたら良いのか迷っている人
②話し合いの時に教師の関わりをできるだけ減らしたい人
③子どもたちの言語能力を高めたい人
この本を書いた方・出版社
この本を書いた方は
1959年愛媛県生まれ 山口大学教育学部卒業
著書『小学校発!一人ひとりが輝くほめ言葉のシャワー』が有名。
コミュニケーション指導を中心に講演会を開いている。また、数多くのテレビ番組にも出演している。
発行年月日:2012年9月5日
読むきっかけ
私がなぜこの本を読んだかというと、一言。夫に勧められたから。
夫は例年、子どもたち同士の関わり方について悩んでいました。塾や通信教材の影響からかテストの点数は良いのですが、授業内での子ども同士の関わりが少ないなあ。と。どうしたら子どもたち同士で高め合えるのか、そう悩んでいたときに夫が同僚から勧められ、それを私が今紹介しているという形になります。
私自身、恥ずかしながらこの方のお名前は聞いたことがあったのですが、どのような指導をされていたのかは詳しく知りませんでした。
書かれた時期はだいぶ前ですが、それでも参考になるところは多いと思います。
ページ数・目次
全144ページからなるこの本の目次はこのようになっています。
<話す力>話す力ってどんな力? ワザ1〜21
<聞く力>聞く力ってどんな力? ワザ1〜15
<話し合う力>話し合いを成功させる言葉とポイント ワザ 1〜22
第二部 「話し合い」で学級力を高める
第三部 これが「話し合い」の成果だ!
この本を読んでわかること・この本から得られること
この本では、言葉のやりとりを重視しています。
話し合い活動なので、やはり言語能力が大切です。
「ヤバイ」「まじで」「チョベリグ」など、語彙力の低下が心配されていますが、やはり、自分の気持ちを伝えることが重要です。
その言語能力を高めることで話し合いの基礎ができ、話し合い活動もうまくなっていくというものです。
この本では、いくつもの活動例が取り上げられています。詳しくは目次や本誌をみていただきたいのですが、50以上のワザを紹介してあります。
児童の実態に合わせて必要な技を選んで取り入れていくことで、子どもたちの言語能力も高まっていくでしょう。子どもたちも、「勉強勉強」と堅苦しい感じではなく、ゲーム感覚で楽しむと思います。
例えば、「レイアウト・トーク」簡単にいうと、相手の話を聞いて、それを紙に絵で描くという活動です。話す方は相手に具体的に話さなくてはなりませんし、聞く方は、相手の話を聞いて、頭でイメージしなくてはなりません。
こういう簡単にできる、そしてゲーム感覚でできる活動を取り入れていくことが大切だというわけです。
感想
実際に毎日これを全て実践することは難しいと思います。
しかし、これを読んでちょっと頭に入れておくだけで、
あ、今時間空いたからあの活動をやってみようかな。
とか
あ、あの単元であの活動を取り入れてみようかな。
など、日々の授業の幅が広がることは間違いありません。
人間はやはり言語で交流する生き物。
未来の世界を担う子どもを育てる私たち教師。
この本で子どもたちの言語能力を高めてみませんか?